抗酸化作用で老化を防止する

人間の生理機能は成熟期以降衰えていきます
「アンチエイジング」という言葉をよく耳にしますが、これは「抗老化」の意味で使われています。
老化を止めることはできませんが、老化の速度を緩やかにし健康な体でいられるようにすることは可能です。
アンチエイジングとは単に外見だけを若く見せるということではなく、今ある健康を維持し、幸福に質の高い生涯を過ごすための大切な予防医学です。
長寿時代だからこそアンチエイジングの視点を持つことが重要です。
今回はアンチエイジングに良いとされる抗酸化作用について説明していきたいと思います。
老化のスピードを左右する活性酸素
加齢とともに気になるのが『老化』や『病気』。その原因と考えられているのが細胞の『酸化』です。
私たちの体は呼吸で取り込んだ酸素を消費しながらエネルギーを産生しています。
ところが、その過程で取り込んだ2~3%がより反応の強い『活性酸素』という状態に変化します。
★活性酸素が増える要因
- 喫煙
- 食品添加物
- 残留農薬排気ガス
- 過度なアルコール
- 電磁波
- 紫外線
- 過度な運動
- 脂質摂取過多
- 栄養の偏った食事
- ストレス 等
★メリット
活性酸素は酸化力が強く、ウイルスや病原菌を殺菌する
★デメリット
活性酸素が増えすぎると体内の細胞を劣化させ、血管をもろくしたり、DNAを傷つけ細胞ががん化するなどの様々な生活習慣病の原因となる。
シミやしわ、くすみなどの肌の変化を引き起こす。
つまり、外見の老化は体内の老化によって起こっています!!!!
増えすぎた活性酸素を完全に排除するのは出来ません。
そこで重要になるのが、酸化に抗う力、抗酸化力です!

抗酸化作用とは??
体内で余分に発生した活性酸素やフリーラジカル(酸化力の強い分子)などのダメージから細胞を守る働きのこと。特にビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは抗酸化ビタミンと呼ばれ、強い活性酸素消去力を持っています。
例)りんごを切って放置すると酸化して茶色くなるが、レモン汁(ビタミンC)をかけると抗酸化作用で変色を遅くすることができる。

また、野菜や果物の色の成分ともなるカロテノイドやフラボノイドも抗酸化物質の代表的なものです。
様々な種類の色の濃い野菜や果物を摂ることで少しずつ違う抗酸化物質を取り入れることができます。
抗酸化力が期待できる栄養素

★ビタミンACE(エース)

★ファイトケミカル(第七の栄養素)
6大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維)以外の微量成分で、種類は約1万種にも及び、野菜、果物、豆類、芋類、種実類、海藻類、キノコ、お茶、ハーブなどに含まれています。
元々、植物が紫外線や害虫から身を守るために編み出した物質で、光合成によって作り出される植物の色素やアク、香り、苦味、渋味成分として存在し、強い抗酸化作用を持っています。
代表的なファイトケミカル

~抗酸化作用たっぷりレシピ~
★豚肉と野菜の黒ゴマみそ煮

材料(2人分)
- 豚こま切れ 150g
- レンコン 50g
- こんにゃく 40g
- 人参 20g
- むき枝豆 10g
- サラダ油 少々
- こねぎ 少々
- 水 150cc
- みそ 大1
- 砂糖 大1
- 酒 大1
- 醤油 小1
- すりごま 大1
- ごま油 少量
作り方
①野菜は食べやすい大きさにカットし、こんにゃくは味が染みやすいようスプーンでちぎる。
②鍋に油をひき、豚肉を炒め、そこに①を入れさらに炒める。
③水を加え煮込み、素材が柔らかくなったら合わせた調味料を加え煮立たせてる。
④むき枝豆を加え混ぜ合わせる。
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Memoゴマに含まれるセサミンは強力な抗酸化物質です。 |
★抗酸化作用抜群!和風カプレーゼ

材料(2人分)
- トマト 1/2個
- アボカド 1/2個
- レモン汁
- チーズ 50g
- ブロッコリースプラウト お好み
- ポン酢 大1
- オリーブオイル 大1
- すりおろし生姜 小1
作り方
①トマトはスライス。アボカドは種を取りスライスし、レモン汁をかける。
②皿に盛り付け混ぜ合わせた和風ドレッシングをかける。
③ブロッコリースプラウトを飾る。
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~ブロッコリースプラウト(ブロッコリーの新芽)~★強い抗酸化作用を持つスルフォラファン含有量が高い 【摂り方のコツ】 |
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Memoトマトの抗酸化物質→リコピン ビタミンC β-カロテン |

